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大嫌いor大好き?境界性人格障害の甘えは母親のせい?

境界性人格障害をはじめとする精神疾患において、本人と親(特に母親)との関係は、まったくの無関係とは言えないところがあります。

そこで今回は、境界性人格障害の人が持つ親への気持ち、親子関係をテーマに書き進めてみたいと思います。

こんな私になったのは親のせい?

多くの境界性人格障害の患者は、「私がこんな風になってしまったのは親のせい」と、原因は母親や父親にある、と言うものです。

境界性人格障害の特徴である「見捨てられ不安」は、ほとんどのケースで親が対象になります。

子供の頃に寂しい思いをして親から見捨てられた、だから私は不安定な人間になってしまった、と多くの境界性人格障害患者は訴えます。

親が自分のことを見てくれなかった、親を頼れなかった、自分の人生がこんな風になってしまったのは親のせいだ、と親を責める例が多くみられます。

ですが、親としてみれば、子供を見捨てたとは思っておらず、子供から責められてもなんのことか分からずに途方にくれてしまうケースが多いようです。

境界性人格障害の人は親が嫌い?好き?

幼い子供は、親に甘えたい、愛されたいという思いがあって当然です。

そして、成長するにつれて、少しずつ親離れをしていくものです。

ですが、境界性人格障害の人は、子供時代に親に甘えることがあまりできなかったため、こころの中に寂しさを抱えたままだ、と言うのです。

境界性人格障害の本人に自覚がなくても、親への強い気持ち、こだわりから、母親(または父親)離さなくなる例もあります。

退行の意味について

心理学用語で「退行」という言葉があります。

境界性人格障害のケースで考えてみると、例えば、成人してから親にベッタリになって離さなくなる人もいます。

成長して大人になっているのにもかかわらず、まるで幼い子供に戻ってしまったかのように、子供返りしてしまう、などの自分の心を防衛する働きを「退行」といいます。

母親が家事をしようと少しでも離れるとパニック状態になってしまう、というほど強い退行のケースもあります。

母親だけでなく父親に向かう例も

境界性人格障害の多くは「こんな自分に育てた親が許せない」「大嫌い」と口では言いますが、心の中には親に甘えたい気持ちもあります。

大嫌いだけど大好き、という複雑で屈折した感情を抱えています。

境界性人格障害の甘え、憎しみなどの複雑な感情は、母親に向けられることが多いのですが、場合によっては父親に向くこともあります。

現代社会においては、父親像があいまいになってきており、母親以上に父親は子供との関わりが難しいと考えられます。

昔は、母親と子供の関係が密接で、父親が仲間はずれのような状態になっている家庭が多く、父親との会話も少なく無視されていて、まるで物のように扱われる、というケースの方が多かったみたいです。

ですが、最近では、子育てに関わる父親も増えているのですが、父親側が子供との関わり方に迷っていて、子供側からは「自由を奪う存在」という声もあり、以前とは状況が変わってきています。

境界性人格障害の体験談「母親を殺してしまいそう」

私の母親は、良く言えば気がつく人で、私が何をするときでも横から口を出してきました。今日学校で何があったか、ちくいち報告させられて、友だち選びも母親が介入していました。

私がリストカットをして病院に運ばれた時も、「この子は世の中をなめているだけですから」と母親は医者に行ったのです。それを聞いた時、私はただただ悲しくて泣いていました。

何度か診察に通っていた時、母親が「この子をとても可愛がっていたのに」といい母親を医者の前で演じ始めたのを見て、心の底から激しい怒りがわきあがってきて、母親を殺してしまいそうなくらいでした。

そんな自分を怖いと感じます。もう母親に近づきたくありません。

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