母親の心理は?境界性人格障害は育児や育て方が原因なの?

境界性人格障害(ボーダーライン障害)の原因は、親の育て方だけが要因ということではありません。

ですが、境界性人格障害(ボーダーライン)の息子や娘を持つ親にとっては、子どもから「育て方のせいだ!」と
責められてしまうと、親としての自信をなくしてしまうものです。

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育て方が悪かった、親のせい、と責められることも

境界性人格障害(ボーダーライン障害)の息子や娘を持つ親は、子どもから「私がこうなったのは育て方が悪かったから」「親のせい」「親の責任だ」と責められることも少なくありません。

また、子ども本人からだけでなく、親戚や他のまわりの人からも「子育てが原因だ」と言われることもあります。

当然、親自身にとっても「自分たちの育て方が悪かったから?」「子育てが原因なの?」と心のどこかで責任を感じる気持ちがあるものです。

それゆえ、まわりから親の責任だと責められてしまうと、境界性人格障害(ボーダーライン障害)の本人への心配する気持ちに加え、さらに二重につらい感情で押しつぶされそうになってしまいます。

親の育て方が悪いと責任を認めてはいけない

ですが、「親のせい」「育て方が悪かったから」と、親が境界性人格障害(ボーダーライン障害)の原因は自分たちにあると責任を認める対応は望ましくありません。

「親を責める」ことも境界性人格障害(ボーダーライン障害)の代表的な症状のひとつです。

巻き込まれないような、冷静で落ち着いた対応が親には必要です。

過去にさかのぼって、子育てをやり直すことなどできません。過ぎてしまった過去を後悔するよりも、今からの将来、親としてあらためるところは改善し、これからどのように対応していくかを考えるようにしましょう。

境界性人格障害の増加には社会的な原因も

境界性人格障害(ボーダーライン障害)の患者数が増加している背景には、時代的、社会的な要因も考えられます。

核家族化、少子化が進んだ

今の親は、核家族化と少子化が進み、子育てにおいても迷いが多かった世代ともいえます。

共働きの親も増え、母親が子育て以外にも仕事をしたり、やることが多くあり、心理的に余裕がなかったことも、境界性人格障害増加の要因のひとつかもしれません。

育児ストレスの増加

ひと昔前では、子育てがつらいと言えない社会的風潮もあり、完璧な母親であることが求められ、子育てが楽しくない、つらい、と愚痴を言うこともできず、育児ストレスを押さえ込んでいたことも無関係とは言えません。

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親離れ、子離れができていない

子どもの自主性を育てるために、親も子どもと同じ目線で対等な付き合い方がいい、友達親子がいい、という風潮もあり親離れ、子離れができなかったことも、境界性人格障害の要因のひとつといわれています。

母親の心理や気持ちは?

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の子供から「育て方のせい」と子育ての責任を責められた時、母親の心理としては様々な思いが交錯しているものです。

・助けてやりたい
・もっと可愛がればよかった
・夫が育児に非協力的だった
・親のせいにしないで
・どうすればよかったの
・仕事が忙しかった
・もう一度やり直したい
・誰も相談できる人がいなかった
・孤独だった
・今からでもできることはあるの
・子供がつらそうでなんとかしてやりたい など

誰かのせいにするのも境界性人格障害の特徴

自分の責任について考えることなく、誰かのせいにして責める、というのも、境界性人格障害(ボーダーライン)の特徴のひとつです。

自分はダメな人間だと責められているのではないだろうか、という不安や恐れの感情が、親のせいにさせているのです。

境界性人格障害(ボーダーライン)の子供本人も意識的に気づいていないケースが多いのですが、心の底から母親を責めているというわけではありません。

自分の身近にいる最も頼れそうな存在なので、自分の感情をぶつけているだけなのです。

子どもに振り回されて態度を変えない接し方が重要

たとえ、境界性人格障害(ボーダーライン障害)の子どもから「親の責任」と責められても、親としてはそれを認めるような対応は望ましくありません。

境界性人格障害(ボーダーライン障害)の接し方のポイントとして「同情は禁物」です。

親が悪い、親の育て方のせい、と責められたとしても、子どもに対して変わらない対応が大切になります。

親は、これからの将来、ときには長期間にわたって、境界性人格障害(ボーダーライン障害)の子どもを支えていくことになります。

その間、境界性人格障害(ボーダーライン障害)の子どもに対して、どんな支援やサポート、接し方や対応ができ、それを一貫して行えるか、を考えてみましょう。

一度態度を決めたら、親はそれを途中で投げ出したり、子どもの言動に振り回されて一喜一憂したりせず、冷静に落ち着いて対応していく接し方が重要になります。

◆この記事は、パーソナリティ障害臨床の第一人者である岡田尊司先生(岡田クリニック院長)執筆・監修の「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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