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忘れっぽい原因はADHDかも?よく物をなくす、忘れ物が多い人

大人のADHDでは「忘れっぽい」「よく物をなくす」という症状が特徴的です。

さっき聞いたことや頼まれた内容を覚えておくことができず、外的な刺激が加わるとすっかり忘れてしまうことがあります。

忘れ物が多い、よく物をなくす【大人のADHD】

ADHDがある人は、忘れ物をしやすい、物をよく無くすことが頻繁にみられます。

外出時に、家のカギや傘、携帯電話などをバッグに入れ忘れたり、出先で置き忘れてしまうこともあります。

また、物をどこに置いたか分からなくなってしまい、結局新しいものを買い、その後記憶違いの場所から見つかって同じものがいくつもたまってしまうケースもあります。

何か用事をしながら、人と会話しながら、手に持っているものをテーブルなどに置くと、それっきり忘れてしまうのです。

「物を置く」という動作は、ADHDの人が記憶にとどめておくことはとても難しいことなのです。

仕事や作業がいつまでたっても終わらないことも

ADHDの場合、何かの仕事や作業をしている最中に新たな刺激があると、簡単に気がそれてしまい、本来の作業に戻ることが困難になってしまいます。

例えば、買い物の最中にタイムセールを目にするとそっちに気がいってしまい、最初に買う予定の物をすっかり忘れてしまう、という出来事はADHDではよくあることです。

また、部屋の片付けをしていると、昔のアルバムや写真が出てきて、片付けや掃除はそっちのけでアルバムを見てしまう、ということもあります。

ADHDの人は、こうした新しい刺激に遭遇するたびに、関心や興味が移り代わり、仕事や作業がいつまでたっても終わりません。

ADHDはワーキングメモリーの問題(作業記憶)

ADHDの人が新しい刺激にふりまわされて、今しなければならないことに集中できない原因は、ワーキングメモリーの働きに問題があるからといわれています。

ワーキングメモリーとは、日本語では作業記憶の意味に訳されていて、課題や作業を完了するまでの間、必要な情報を一時的に記憶しておく脳機能のことです。

今やらなければならないことを覚えていられない

ワーキングメモリーは、同時に複数の情報を記憶するだけでなく、それぞれの情報を必要なタイミングで取り出したり、不要なときは閉まっておく処理もおこなわれます。

このワーキングメモリーの機能がうまく働いていないと、脳の中で情報が整理されず、今何をしなければならないか、後回しでいいことは何か、区別することができなくなります。

ADHDの人は、このワーキングメモリーの働きに問題があるため、覚えておかなければならないことを忘れてしまい、逆に重要でない情報を忘れずに覚えておく、という「情報の混乱」が脳の中で起きてしまうのです。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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