【大人のADHD】3つのタイプについて、個人差や男女の違いもある?

近年、発達障害のひとつであるADHDについての社会的な認知度が少しずつ高くなってきています。

幼稚園や小学校、中学校など義務教育の場面でも、以前と比較すると発達障害に関しての理解も進み、親や教師が子どものADHDに気づくケースも増えてきているといえます。

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しかし、ADHDをはじめとする発達障害は子どもだけでなく、成人した大人の中にもADHDはいるのです。

職場や家庭での「大人のADHD」についての関心も徐々に高くなってきていますが、どのようなタイプがあり、男女での違いどうなっているのでしょうか。

ADHDの性別での特徴の違い、男女比率は?

一般的にADHDは、女性(女の子)よりも男性(男の子)の人数が多く、男女比は「男8:女2」くらいの割合といわれています。

また、ADHDのタイプ別では、不注意優勢型は女性(女の子)の多く、多動性衝動性優勢型は男性(男の子)に多い傾向があります。

こうしたADHDの男女間での特徴や傾向の違いは、子どもだけでなく大人のADHDにおいても当てはまります。

【大人のADHD】3つのタイプについて

ADHDでは主に3つの行動特性があり、不注意、多動性、衝動性の現れ方も全員が同じというわけではありません。

それぞれの行動特性のあらわれ方から、ADHDは次の3つのタイプに分類されます。

①不注意優勢型
②多動性衝動性優勢型
③混合型

①不注意優勢型|ADHDのタイプ

不注意優勢型のADHDの場合、注意散漫、集中力が持続しない、忘れっぽい、などの特徴が目立ちます。その反面、落ち着きのなさ、多動性、衝動性は目立たないタイプが多いようです。

・気が散りやすい
・集中が続かない
・忘れ物が多い
・整理整頓が苦手
・よくボーッとしている
・人の話を聞いていない

②多動性衝動性優勢型|ADHDのタイプ

多動性衝動性優勢型のADHDの場合では、落ち着きのなさ、衝動的な行動や言動が目立ちやすいです。逆に、不注意の特性はあまり目立たない傾向があります。

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・落ち着きがない
・ソワソワ、ガサゴソしている
・人の話に割り込む
・カッと興奮しやすい
・衝動的に行動する

③混合型|ADHDのタイプ

混合型のADHDは、その言葉通り、不注意、忘れものが多い、落ち着きがない、衝動的などの特徴が同程度に目立つタイプになります。ADHD全体のうち8割が混合型のタイプといわれています。

・不注意、多動性、衝動性の症状がどれも目立つ
・ADHDの約8割が混合型

ADHD症状の現れ方には個人差がある

ADHDはタイプによって、不注意、忘れっぽい、落ち着きがない、衝動的など、まったく違う行動特性がみられます。

そのため、まわりの人からみると、同じADHDと言ってもタイプによってまったく異なり、サポート方法も変わってきます。

ADHDかもしれない本人も、サポートする側の周囲の人も、ADHDには様々なタイプが存在することが理解しておく必要があります。

また、専門家や医師の診断なしに、自己診断で「この人はADHDだ」と勝手に決めつけたり、思い込まないようにしましょう。

ADHDの症状は成長によって変化する?

ADHDの3つの特性(不注意・多動性・衝動性)のうち、多動性は子どもの成長にともなって症状がおさまり軽くなっていく傾向があるといわれています。

小学校の頃は授業中にじっと座っていることができず、歩き回っていたADHDの人でも、中学生、高校生と成長していく中で、落ち着きのなさは克服していくといわれています。

ADHDがある子供でも、成長過程の中で自分の感情や衝動をコントロールする能力を少しずつ身につけ、その時々の状況に応じた行動ができるようになっていくからと考えられています。

大人になるとADHDは治る?治らない?

ある調査では、ADHDの子供のうち2割が大人になるとADHDの症状が目立たなくなるとされています。しかし、ADHDのうち6割の人には大人になっても軽度な症状が残り、残りの2割では強いADHD症状が残ると報告されています。

また、不注意優勢型のADHDの場合、子ども時代から性格がおとなしい、目立ちにくいことが多いため、発達障害やADHDの存在に気づかれにくいケースも少なくありません。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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