【ADHDの二次障害】反抗挑戦性障害と行為障害の症状と特徴について

大人のADHDのケースでは、ADHDの特徴よりも合併症の症状が表面的に出やすいため、ADHDの存在に気付かれない場合も多いようです。

ADHDの二次障害の代表的なものとして、反抗挑戦性障害と行為障害があります。

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反抗挑戦性障害とは?【ADHDの二次障害】

ADHDの二次障害として、反抗挑戦性障害があります。

反抗挑戦性障害とは、大人や社会に対して反抗的な程度や反抗心を持ったり、ルールや規則違反をしたり、時には犯罪行為に発展することもあります。

ADHDの特性のため、周囲の人から理解されず、誤解や偏見を受け続けたり、頻繁に叱られたり、無視されたり、とつらい体験が多い子供は、自己肯定感や自尊感情が低くなってしまいがちです。

その結果、自分自信に対して否定的になり、自分を受け入れてくれない大人や社会に対して、わざと規則を破ったり、先生や親の言うことを無視したり、いらだたせたり、挑発的な行動をとることがあります。

こうした状態を反抗挑戦性障害といい、子供の年齢が9歳ころまでに発症しやすく、小学生高学年から中学生頃に目立ちやすいADHDの二次障害です。

反抗挑戦性障害の診断規準

反抗挑戦性障害の診断規準は次のようになっています。

少なくとも6ヶ月以上持続する、拒絶的、反抗的、挑戦的な行動様式で、以下のうち4つ(またはそれ以上)が存在する。

・しばしばかんしゃくを起こす
・しばしば大人と口論する
・しばしば大人の要求または規則に従うことを積極的に反抗または拒否する
・しばしば故意に他人をいらだたせる
・しばしば自分の失敗、不作法なふるまいを他人のせいにする
・しばしば神経過敏または他人からイライラさせられやすい
・しばしば怒り、腹をたてる
・しばしばいじわるで執念深い

行為障害とは?【ADHDの二次障害】

また、ADHDの二次障害として行為障害(素行障害)があります。

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行為障害とは、反抗挑戦性障害がエスカレートして悪化した障害で、暴力や破壊行為、法に触れる犯罪行為に至る状態を指します。

行為障害に陥りやすいADHDのタイプは、多動性・衝動性郵政型の人といわれており、小学生の高学年から高校生くらいの年齢にみられます。

ADHDの人のうち、二次障害として反抗挑戦性障害や行為障害を併発する割合は高く、40%から60%程度といわれています。

逆に、反抗挑戦性障害や行為障害を発症している人のうち、50%〜80%の割合がADHDだという調査結果もあり、ADHDと反抗挑戦性障害、行為障害には深い関連があると考えられます。

行為障害(素行障害)の診断規準

行為障害(素行障害)の診断規準は次のようになっています。

他者の基本的人権、または、年齢相応の主要な社会規範または規則を侵害することが反復し持続する行動様式で、以下の基準の3つ(またはそれ以上)が過去12カ月の間に存在し、基準の少なくとも1つは過去6ヶ月の間に存在したことが明らかである。

【人や動物に対する攻撃性】
1.しばしば他人をいじめ、脅迫し、威嚇する。
2.しばしば取っ組み合いの喧嘩をはじめる。
3.他人に重大な身体的危害を与えるような武器を使用したことがある。(例えば、バット、煉瓦、割れたビン、ナイフ、銃)
4.人に対して身体的に残酷であったことがある。
5.動物に対して身体的に残酷であったことがある。
6.被害者に面と向かって行う盗みをしたことがあ。(例えば、背後から襲う強盗、ひったくり、強奪、武器を使っての強盗)
7.性行為を強制したことがある。

【所有物の破壊】
8.重大な損害を与えるために故意に放火したことがある。
9.故意に他人の所有物を破壊したことがある。(放火による以外で)

【嘘をつくことや窃盗】
10.他人の住居、建造物または車に進入したことがある。
11.物や好意を得たり、または義務をのがれるために、しばしば嘘をつく。(即ち、他人をだます)
12.被害者と面と向かうことなく、多少価値のある物品を盗んだことがある。(例えば、万引き。但し、破壊や侵入のないもの、偽造)

【重大な規則違反】
13.13歳未満ではじまり、親の禁止にもかかわらず、しばしば夜遅く外出する。
14.親または親代わりの人の家に住み、一晩中、家を空けたことが少なくとも2回あった。(または、長期にわたって家に帰らないことが1回あった)
15.13歳未満からはじまり、しばしば学校を怠ける。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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