【ADHDの合併症の治療】チック障害、てんかんのケース

ADHDの合併症には、チック障害やてんかんのケースもあります。

そこで今回は、チック障害とてんかんの治療についてポイントをまとめてみたいと思います。

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【ADHDの合併症】チック障害の治療は?

チック障害は、ADHDや広汎性発達障害、LD学習障害、強迫性障害との併発も多く、チック障害だけでなく、併発している障害や精神疾患の治療もあわせておこなうことが求められます。

チック障害の中でも、チック症状が1年以内に改善していく一過性チック障害については、環境を変化させて調整する対応で症状を改善することも少なくありません。

しかし、チック障害の重度であるトゥレット障害の場合では、日常生活への支障が大きいこともあり、必要な治療を行うことが求められます。

チック障害の薬物治療について

チック症状を軽減させる効果が高い薬として、抗精神病薬ハロペリドールがあります。

ですが、子どもの頃からのハロペリドールの長期間の服用は、脳の発達に悪影響を及ぼす副作用のおそれがあるため、チック症状が重度の時期に限定され、一時的に服用するのが一般的です。

重度のチック症状がある場合には、ハロペリドールではなく、リスペリドンやオランザピンなど、薬の作用がおだやかなものが使用されるケースもあります。

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症状が重症でない場合には、抗うつ薬のSSRIやイミプランが有効的な場合もあります。

【ADHDの合併症】てんかんの治療について

てんかんもADHDとの併発が多いといえます。

てんかんの主な治療方法は、薬を使った薬物療法が中心となり、てんかんの原因である神経細胞の過剰興奮を鎮静させる効果がある抗てんかん薬が使用されます。

抗てんかん薬にはいろいろな種類があり、薬の効果も違うため、症状や治療経過に応じて薬の量や組み合わせが変わります。

てんかんの2つのタイプ

てんかんは発作の種類から次の2つのタイプに分類され、抗てんかん薬の種類も変わります。

【全般性てんかん】
神経細胞の興奮が脳全体に広がるてんかん症状のタイプ
バルプロ酸ナトリウムが第一選択薬

【部分てんかん】
神経細胞の過剰興奮が脳の一部分でおこるタイプのてんかん
カルバマゼピンが第一選択薬

てんかん発作は薬でかなり改善される

てんかんの80%は、薬物療法によって発作が改善され、軽減もしくは症状がなくなるケースもあります。

ただ、てんかんを完治させるためには、治療に時間がかかるのが一般的です。

薬の服用をやめてから1〜2年後になっててんかん発作が再発する例もあり、数年単位で経過観察を慎重に行うことが大切です。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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