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自己愛とは、意味と定義は?強いor弱いと病気になりやすい?

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日常会話の中でも「自己愛が低い」「自己愛が強い」など、「自己愛」という言葉を耳にしたことがある人は多いと思います。

「自己愛が低いとうつ病になりやすい」とか、「自己愛が強いと人間関係で問題が多くなりやすい」とか言われることもあります。

他にも、ストーカー、離婚、病気、恋愛できない、引きこもり、「これらの原因は自己愛のせいだ」など、様々な状況で自己愛が原因になっている、と考える人も少なくありません。

ところで、その「自己愛」とは、どんな意味があり、どのように定義づけられているのでしょうか。そこで今回は、自己愛の意味と定義について、ポイントをまとめてみたいと思います。

自己愛の意味、定義は?

健康的な自己愛は、私たちが社会の中で良好な人間関係を築き、幸せに生きて行く上で大切なものです。

その反対に、不健康な自己愛、病的にゆがんだ自己愛は、人間関係を不幸にし、問題やトラブルの原因になりがちです。

ゆがんだ自己愛は、ときには、いじめや嫌がらせ、浮気や離婚、ストーカー、嘘つき、虚言癖など、本人も周りの人も不幸にしてしまうこともあります。

「自己愛」とは、字の通り「自己=自分を愛する」ことを意味しますが、心理学的にはどのように定義されているのでしょうか。

フロイトによる「自己愛」の意味と定義

近代精神医学の父とも言われるS.フロイト博士によると、「自己愛とは他者への愛を持つ前、主に乳幼児期にみられる未成熟なもの」という意味として定義されています。

子供が成長して思春期や青年期になると、相手のことを好きになる「対象愛」を持てる時期になります。

それより以前、相手に愛情を持つ「対象愛」よりも前に、自分のことを好きになる「自己愛」を持つ、と位置付けられています。

ですので、フロイト博士によると、思春期や青年期以降に自己愛が顕著にあらわれる状態は病的な状態であり、その病的な状態を「退行」と呼びました。

イメージとしては、赤ちゃんや幼い子どもにみられる自己中心的でわがままな言動が、自己愛が強いという状態といった感じですね。

コフートによる「自己愛」の意味と定義

フロイトの自己愛の意味に対して、心理学者コフートは、「自己愛とは、対象愛と一緒に存在するもの」という意味として定義づけ、自己愛と対象愛のバランスが大切だと捉えています。

自分勝手でわがままな自己愛が成熟へと向かい、健全な自己愛へと成長していくことで、健全な対象愛を持つことができるようになり、他人に対して愛情を持つことができるようになる、というイメージですね。

未熟でゆがんだ自己愛とは?

自己愛は、どんな人でも持っている感情です。

「大切にされたい」「特別な存在と思われたい」「自分が中心になりたい」という自己愛は、誰でも抱くごく普通のものです。

しかし、強すぎたり、弱すぎたりすると、ゆがんだ自己愛になってしまいます。

未熟で病的な自己愛は、人間関係でのトラブルや問題の原因になりやすく、本人もまわりの人も含め、みんなを不幸にしてしまいかねません。

未熟でゆがんだ自己愛の特徴には次の3つがあります。

①理想の自分と現実の自分が大きくズレている
②人間関係において、自己中心的で特別扱いされることを強く望む
③他人への思いやりが欠如し、人の気持ちが理解できない

健全で健康的な自己愛とは?

それに対して、健康的な自己愛とは「ありのままの自分を好きになること」を意味します。

私には良いところもあれば欠点もある、長所も短所も両方ある、その両方を含めた自分の全部をありのまま受け入れることが、健康的で健全な自己愛なのです。

健全な自己愛とは、私はこういう人間なんだと「ありのままの自分を愛すること」ですね。

まとめ

健全な自己愛を持つことは、良好な人間関係や友人関係につながり、心理的にも安定した成熟した人格形成につながるといえます。

しかし、未熟な自己愛は人間関係えもトラブルになりやすく、場合によっては、うつ病、自己愛性人格障害、引きこもり、ストーカー、共依存などの原因になってしまうことも考えられます。

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