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臨床心理学とは何?3つの柱と定義について

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「臨床心理学」という言葉を聞くと、あなたはどんな内容をイメージしますか?

「なんだか難しそう」「心理の専門」「カウンセリング」など、人によっていろいろな連想やイメージを抱くことと思います。

そこで今回は、「臨床心理学とは何か?」「定義」「3つの柱」を中心テーマとして、わかりやすく簡単にポイントをまとめてみたいと思います。

臨床心理学の定義とは?

臨床心理学とは、その名の通り「心理学」の分野のうちのひとつですね。

臨床心理学は、次のように定義されています。

「人の異常心理や、生活していく上で問題となる行動の原因を科学的に探求し、その成果をふまえて問題の改善を目指すための学問」

ちょっと難しい言葉が並んでいるので、臨床心理学とは何か、分かったような分からなかったような感じですね。

もっと簡単に言うと「心の問題を科学的に研究し、その専門的知識を使って人々をサポートする学問」の意味になります。

人の心の問題や悩み事について、科学的な研究をもとに、問題解決のサポートをする学問が「臨床心理学」ということです。

臨床心理士って何?

臨床心理学の専門家のことを「臨床心理士」と呼びます。

臨床心理士は、大学院で臨床心理学の知識を勉強し、研究して、学んだ専門的な心理学知識を活用して、様々な心の問題解決のサポートを行います。

クライエントとは?

心の問題(精神的なトラブル)を抱えている人や、心理的なサポートを必要としている人のことを「クライアント(クライエント)」といいます。

医学的には、サポートを受ける人を「患者」と呼びますが、臨床心理学では患者と呼ばずに、サポートを受ける人という意味で「クライエント」と呼びます。

臨床心理学の3つの柱とは?

次に、臨床心理学の内容について簡単にポイントを紹介しますね。

臨床心理学は、次の3つの活動から成り立っていて、「臨床心理学の3本の柱」と呼ばれています。

①実践活動
②研究活動
③専門活動

3本の柱、それぞれの具体的な内容については次のようになります。

3本の柱①「実践活動」とは?

臨床心理学では問題が生じたとき、その問題の本質を見極めるため、クライエント本人やその家族などに面談や心理検査をおこないます。

そうした作業を「アセスメント」といい、日本語では「査定」の意味です。

そのアセスメントの結果をもとに、問題解決のために臨床心理士は介入(心理的サポート)をおこなっていきます。

アセスメントや介入などの、クライエントの問題解決に実際に関係する活動を「実践活動」と呼び、臨床心理学の基本になります。

実践活動の内容(臨床心理学の3本の柱①)

・クライエントやその家族など関係者と面接する
・問題は何かを査定(アセスメント)する
・クライエントの問題解決に向けて方針をたてる
・クライエントと協力して、問題解決に向けて介入する

3本の柱②「研究活動」とは?

また、アセスメントや介入などの臨床心理士の「実践活動」が有効かどうか、科学的に研究する必要もあります。

クライエントにとって、本当に役に立つ実践方法なのかどうか、科学的に研究する活動を「研究活動」と呼び、臨床心理学の3つの柱のひとつといわれています。

研究活動の内容(臨床心理学の3本の柱②)

・実践活動を通しての研究
・実践活動の内容を科学的に検証する研究

3本の柱③「専門活動」とは?

臨床心理学の3つの柱の最後のひとつは「専門活動」です。

臨床心理士の実践活動や研究活動は、私たちが生活する実社会の中でおこなわれます。そのため、臨床心理学そのものが、ひとつの学問として、社会的に広く認められる必要があります。

臨床心理の研究成果を発表し、社会的な貢献度を説明したり、臨床心理士の資格や規約などの制度をしっかりと整備することも大切な活動です。

こういった活動を「専門活動」といいます。

専門活動の内容(臨床心理学の3本の柱③)

・臨床心理学会の社会貢献度を説明
・他の専門組織と連携
・研究成果の公表
・臨書心理士の資格制度の整備や教育システムの構築
・倫理や規約の整備

まとめ

・臨床心理学の定義
「人の異常心理や、生活していく上で問題となる行動の原因を科学的に探求し、その成果をふまえて問題の改善を目指すための学問」

・臨床心理学の3本の柱
①実践活動
②研究活動
③専門活動

この記事は、次の文献を参考に記事編集しています。

参考文献
・臨床心理学を学ぶシリーズ(東京大学出版会)
・よくわかる臨床心理学(ミネルヴァ書房)
・テキスト臨床心理学(誠信書房)
・臨床心理アセスメント入門(金剛出版)
・徹底図解 臨床心理学(新星出版社)

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