臨床心理士の社会的地位を高める「専門活動」とは?

臨床心理学の活動内容のひとつに「専門活動」があります。

「専門活動」とは、臨床心理学がひとつの専門的な学問として、社会貢献を果たすための活動のことを意味します。

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簡単に言うと、臨床心理士の社会的地位を高める、臨床心理学の社会的認知度を高める、といったようなイメージになりますね。

臨床心理学の「研究活動」とは?

臨床心理学は、主に3つの活動から成り立っていて、臨床心理士の仕事&活動内容もその中に含まれます。

ひとつめは、問題や悩み事で困っているクライエントをサポートする「実践活動」。

ふたつめは、効果性や有効性をデータから科学的に検証する「研究活動」。

そして、みっつめが、臨床心理学が有効で安全なものであることを広く社会に発信し、誰でも安心して利用できるようにする「専門活動」です。この「専門活動」には、臨床心理士の資格制度を整備することや、スクールカウンセラーのように臨床心理学の活動を社会制度の中に組み込む作業も含まれます。

臨床心理学の2つの専門性とは?

臨床心理学の全体構造の中には、「学問的な専門性」「社会的な専門性」の2つの専門性が存在しています。

臨床心理士の仕事内容として、アセスメントと介入から成り立つ実践活動、その実践の有効性を研究し実証する研究活動によって、臨床心理学の「学問的な専門性」を確立します。

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また、臨床心理学の専門性を広く社会一般に広げ、社会貢献することで「社会的な専門性」が認められるようになるのです。

臨床心理学を社会に広げるための「専門活動」

近年、世界的にも、臨床心理学は社会的に専門性があるものとして広く認知されるようになってきています。

アメリカでは、1945年以降、臨床心理士に関する法律の制度、人材教育、訓練システム、倫理面などが整備されてきています。

また、イギリスでも、英国心理学会によって臨床心理士は資格認定されていて、国民健康サービスという組織で准公務員として採用されています。国民の心の健康のための専門家として、臨床心理士が広く活動しています。

日本では、1990年以降、受験戦争、いじめ、不登校など、学校をはじめとする教育現場においてスクールカウンセラーの必要性が認められるようになりました。

そこで初めて、臨床心理学の専門活動に対して国家予算が出される事になり、社会的にも専門職として「臨床心理士」が認知されるようになったのです。

現在も、臨床心理士の資格制度や教育訓練システムの整備、さらなる発展のための専門活動が行われています。

まとめ|臨床心理学の「専門活動」とは?

・臨床心理学を広く社会に浸透させる活動のこと

具体的には
・臨床心理士の資格制度の整備
・臨床心理学に関連する法律の整備
・教育&訓練システムの充実
・スクールカウンセラーのように、社会制度の中に臨床心理士を組み込む

この記事は、次の文献を参考に記事編集しています。

参考文献
・臨床心理学を学ぶシリーズ(東京大学出版会)
・よくわかる臨床心理学(ミネルヴァ書房)
・テキスト臨床心理学(誠信書房)
・臨床心理アセスメント入門(金剛出版)
・徹底図解 臨床心理学(新星出版社)

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