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【境界性人格障害】医師を好きになる心理とは?|ボーダーライン症候群

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、病院を受診して治療が始まると「主治医を好きになってしまう」こともあります。

なぜ医師を好きになるのか、どんな心理が関係しているのか、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の特徴の影響についてポイントをまとめていきたいと思います。

境界性人格障害は人間関係の障害

なぜ、医師を好きになってしまうのでしょうか。医師を好きになる心理には次のようなことが考えられます。

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)は、人間関係の障害です。

それは親や家族、恋人や友人、職場での人間関係のだけでなく、診察室での医師との間の人間関係においても不安定になる傾向があります。

感情が不安定で、心に不安を抱えている境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人にとって、頼れる存在である主治医を理想化することも多く、恋心に発展してしまうことも少なくありません。

医師への対人依存になりやすいボーダーライン

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)は、対人依存が多い特徴があります。

治療に携わる医師に対しても、自分で病気を治そうとせず医師に何とかして欲しいとすがりつく人もいます。

例えば、決められた診察時間以外にでも医師に自分のそばにいてほしがったり、ストーカーのように医師を追いかけ回す例も実際にあります。

また、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人が、医師や病院に対して頻繁に電話をする例はかなり多く、特別な用事がなくても「声が聞きたいから」という理由でクリニックに電話する患者もいます。

恋愛依存傾向も強い境界性人格障害

対人依存の対象が異性の場合、恋愛感情に発展して恋愛依存状態になる境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人もいます。

治療のために訪れたクリニックや病院先で、診察を担当した主治医が異性の医師の場合、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人が医師に対して恋愛感情を抱いてしまう例もかなりみられます。

医師が治療のために話を聞き、頼れる存在であればあるほど、境界性人格障害の人にとって医師は信頼できる存在となり、「自分のためになんでもして欲しい」とストーカーのように医師を追いかけることにもなってしまいます。

医師に対しても良いか悪いか評価が極端

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)は、白か黒か、良いか悪いか、と極端な思考パターンが特徴的です。

この二極思考は医師に対しても「良い」「悪い」しかなく、過剰な信頼や期待を持ったり、逆に極端に不信感を抱いて医師を変えたり治療を中断してしまうこともあります。

このような境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の極端な思考や価値観が、治癒率(回復率)を下げる原因のひとつになっていると考えられています。

医師に依存しすぎないように

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は「親や友人職場の人も、誰も自分のことをわかってくれない、頼れるのは主治医だけ」と感じやすいといえます。

「私の話を真剣に聞いてくれる、私のつらさをわかってくれる」と、医師を極端に理想化しやしのです。

また、医師に対して「医師の役割以上」を求める境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の患者も多く、例えば、人間として異性としての関係を望み、症状だけでなく、自分のあらゆることに対して応えて欲しいと要求することもあります。

境界性人格障害の治療では、患者が医師に依存しすぎないように、双方において注意が必要です。

医師を替えることを繰り返す

主治医に対しても良いか悪いかの極端な判断しかできず、ちょっとしたことで「あの先生はダメ」と医師を替えることもあります。

ですが、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の極端な考え方の影響で、今度はいい先生と毎回のように思い込みやすく、悪循環に陥ってしまうケースもあります。

◆この記事は、パーソナリティ障害臨床の第一人者である岡田尊司先生(岡田クリニック院長)執筆・監修の「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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