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虚しさを埋めるために依存症になることも?虚無感に悩む境界性人格障害

境界性人格障害というと、情緒不安定や激しい感情などの衝動性が特徴的に見える例が多いです。

ですが、中には衝動性よりも「虚しさ」「虚無感」に悩んでい人も多くいて、その心の虚しさを埋めるために、ダメなことと頭でわかっていてもアルコールや薬物に手を出して、依存症に発展してしまうこともあります。

心の虚しさが強い境界性人格障害

境界性人格障害の特徴に、激しい怒り、衝動性があります。

病気を治そう、克服しよう、と思い、怒りや衝動性の気持ちをなんとか抑えようとして、甘えの感情も表に出さない代わりに、心の中の虚無感が強くなってしまいます。

虚しさが心のなかで強く自覚されてくるのです。

境界性人格障害の人は、自分自身のことを繊細な人間と思っていることが多く、いつも自分のことを観察し、心の変化にも敏感です。

また、境界性人格障害は、自分のことが分からない同一性障害、強い自己否定、見捨てられ不安などの感情の影響もあり、自分の人生に対しても虚しさを感じやすいものです。

何か足りない、心が空っぽ、虚しい、という気持ちを感じるのですが、何が足りないのか分からず、つらくて悩んでしまいがちです。

心の虚しさから依存症になる例も

境界性人格障害の人は、心が空っぽな状態で、この虚しさを何かで埋めずにはいられない、と感じます。

はたから見た感じだと、それなりに充実した毎日を過ごしているように見えますが、内面では空虚感に悩み、つらく寂しい感情でいっぱいなのです。

そうした、虚しさ、さみしさ、不安、抑うつ、などの心のすきまを埋めるために、薬物やアルコール、食べ物、ギャンブルに手を出してしまいます。

薬物やアルコール、大量の食べ物、パチンコなどのギャンブル、買い物の行為によって、一時的にでも心の虚しさを埋めることができます。

しかし、心が癒されるのは一時的であって、あとになって後悔して自己否定の感情が大きくなったり、また虚無感を埋めようとして依存症に発展してしまう決して例も少なくありません。

境界性人格障害の人が依存しやすいもの

・アルコール依存
・買い物依存
・ギャンブル(パチンコなど)
・薬物依存(ドラッグ)
・自傷行為(リストカットなど)
・犯罪行為(万引きなど)
・性的逸脱
・過食

境界性人格障害の体験談「リスカの代わりに薬物に逃げた」

子供時代は、両親の離婚、母親のうつ病など、つらい幼少時代でした。

夫と結婚してからは幸せになれると思っていたのですが、昼間、夫が仕事に行って家にいないと寂しくてたまりません。何もやる気が出ず、リストカットをしてしまいました。

家に帰ってきた夫はびっくりしていましたが、実は、私は高校生の頃からリスカを繰り返していました。

二度とリスカはしない、と夫と約束しましたが、不安がつらくて耐えられません。ネットで心が元気になる薬を見つけて購入してしまいました。

普通の人だったらできることでも、私には薬を飲まないとできません。ですが、薬の購入代がどんどん増えてきて、ついに夫にばれてしまい、精神科に通うことになりました。

◆この記事は、パーソナリティ障害臨床の第一人者である岡田尊司先生(岡田クリニック院長)執筆・監修の「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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