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目次
【ADHD】大人になってから気づく例も?症状は子供の頃からあった
ADHDは発達障害のひとつで、主に小学校などの学童期に行動特性があらわれるようになり、発達障害の可能性が疑われます。
しかし、発達障害の症状が軽度だったり、周りの環境や大人の適応力が高かったため、子ども時代には発達障害の存在に気づかず、大人になってから本人も周りの人も発達障害に気づかないケースもあります。
ADHDに気づかず大人に成長することもある
ADHDなど発達障害は、生まれつき脳機能の一部に偏りがあることが原因となる障害です。
ひとりきりの状況では発達障害の特徴は目立ちにくく、集団生活や集団行動を始め、同年代の子どもと比較するようになってから行動特性が目立つようになります。
しかし、ADHDなど発達障害の症状が軽かったり、それほど強くない場合、周囲の環境や大人が寛容に受け入れてくれたりと、子ども時代に発達障害に気づかず成長するケースもあります。
仕事をするようになってからADHDに気づくことも
ADHDなど発達障害に気づかず成人になった場合でも、社会に出て仕事をするようになってはじめて発達障害に気づくことも少なくないようです。
それまでは周囲が受け入れてくれていたけど、転校や進学、就職など環境が変わり、ADHDの特性を許容されなくなってしまうのです。
それまではADHDなど発達障害であることを本人も知らず、社会に出てから大きな壁にぶつかり悩んでしまうケースもあります。
ADHDは、わがまま、不真面目、反抗的?
ADHDの人は、子ども時代から、自分の努力ではどうにもできず、まわりのクラスメイトと同じように静かに座っていたり、忘れないように覚えていたり、軽率な行動をしないように気をつけることが苦手です。
そうしたADHDの行動特性のため、親や先生から叱られることも多かったことでしょう。
周囲の大人からは、わがまま、不真面目、反抗的な子どもと思われることも多く、悩み事の多い幼少期になりやすいのです。
ADHDの特徴と発症率について
発達障害のひとつであるADHDは、不注意、多動性、衝動性が、平均的な子どもと比べて著しく強く現れ、生活に困難をきたす障害です。
発達障害の種類の中でも最も患者数が多く、日本での発症率は3%〜7%程度といわれています。
ADHDのある人は、子どもの頃から落ち着きがなく、じっと座っていられなかったり、注意が散漫、集中が続かない、課題や作業を途中で投げ出してしまう、という経験が多いようです。
また、思いついたことをすぐ行動に移す衝動的な傾向があり、安全確認をせず道路に飛び出したり、人の話に割り込んで一方的に話をしたり、などもADHDの特徴です。
ADHDの子どもにみられる特徴例
ADHDの子どもには次のような特徴がみられます。
【ADHDの子どもに見られる特徴例】
・授業中に立ち歩く
・忘れ物が多い
・ルールが守れない
・会話に割り込む
・よく確かめずに行動する
・ぼーっとしがちで人の話を聞いていない
・ケガや事故が多い
・親や先生によく叱られた など
幼少期にADHDと診断されることなく成人になっていても、子ども時代にこのような特徴が目立っていた場合、大人のADHDの可能性も考えられます。
その他の発達障害について
ADHDの他にも、発達障害にはいくつかの種類があります。
代表的な発達障害としては、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、自閉症スペクトラムなどの広汎性発達障害、学習障害(LD)があります。
広汎性発達障害(ASD)とは?
広汎性発達障害(ASD)には、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、知的障害などがあります。
自閉症は、言葉の発達の遅れ、コミュニケーション能力の低さ、特定のものへの強いこだわり、などの特徴があり、自閉症の中でも知的障害を伴なわないものを高機能自閉症といいます。
また、アスペルガー症候群では、ことばの遅れをともなわない、とされています。
学習障害(LD)とは?
学習障害(LD)とは、知的な遅れはないが、聞く、話す、読む、計算する、推論する能力のどれかの習得と使用において著しい困難がある障害とされています。
こうした発達障害においても、ADHDと同じように子どもの頃からその特性に気づくことが多いのが一般的です。
ですが、中には子ども時代はそこまで困った出来事もなく成長し、大人になって社会に出るようになってから、職場の人間関係でうまくとけこめなかったり、対人関係のトラブルを起こしたりして、大人になってから発達障害に気づくケースもあります。
◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。
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