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心理アセスメントとは?意味と意義、種類と方法について

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心理用語で「アセスメント」という重要な言葉があり、比較的頻繁に使用されるため、聞いたことがある人も多いかもしれません。

その「心理アセスメト」は、どのような意味・定義なのか。

また、どのようにして進めていくのか、について簡単にポイントをまとめてみたいと思います。

心理アセスメントとは?【意味・定義】

心理アセスメントは、アセスメントと呼ばれることもあります。

できる限りシンプルな言葉で言うと、心理アセスメトは「査定」の意味になります。

心理アセスメントは、クライエントの情報を集め、その情報を分析し、問題についての総合的な評価を行います。

これらの作業は、臨床心理士の実践活動において、まず最初に行われる大切な作業です。

クライエントの状態を調査し、問題解決のための方針を決めていきます。

心理的な問題を解決していくために、どのような介入方法が良いのか考察するために必要なプロセスです。

心理アセスメントと診断の違いについて

アセスメントと診断は違う意味ですが、しばしば混同されてしまうことも少なくないようです。

精神医学の分野においては、心の問題を「病気」として診断し、その診断に基づいて治療が行われます。

その一方で、臨床心理学の領域では、病気と診断されないような問題や悩みについても取り扱う点に大きな違いがあります。

またアセスメントでは、心の問題そのもの以外に、クライエントの心理的な傾向についても調査します。

そういった点においても、心理アセスメントと診断は大きく違い、異なる性質のものです。

また最近では、アセスメントにおいて、心理的な問題や心理傾向だけでなく、行動パターン、生活環境など、多方面からクライエントの情報を収集するようになっています。

「アセスメント」言葉の起源

心理用語として「アセスメント」という言葉が使われるようになったのは、第二次世界対戦頃といわれています。

その起源は、ハーバード大学において、戦略事務局の適任者を選抜するために開発したプログラムが、アセスメントの始まりだといわれています。

リーダーシップや勇気など、その人の人格の中の価値ある面を見つけ出すことが主たる目的だったこともあり、「診断」ではなく「アセスメント」という用語が使用されたそうです。

心理アセスメントの種類と方法

心理アセスメントの代表的な情報収集の種類としては、大きく次の3つの方法があります。

クライエントの状態、状況に応じて、様々な技法を組み合わせて、多面的な分析を行っていきます。

「1.面接法」
面接法は、臨床心理士とクライエントが直接会話、対話をすることで情報を得るアセスメントの方法。

「2.観察法」
観察法は、臨床心理士がクライエントの行動を状況を観察することで、情報を収集する方法。

「3.検査法」
検査法は、クライエントにいろいろな種類の検査を実施し、その検査結果からクライエントの情報を得る方法。

アセスメントの進め方の5段階

心理アセスメトは、基本的には次の5つの段階にそって進められるのが通常です。

1.受付段階
2.準備段階
3.情報収集段階
4.情報処理段階
5.結果報告段階

1.受付段階では、クライエントの基本的情報を確認し、申し込みを受け付けます。

2.準備段階では、受付で得られた情報をもとに、アセスメントの計画案を練ります。

3.情報収集段階では、必要な情報を得るため、クライエントに対して、面接法・観察法・検査法など、様々な種類のアプローチをおこないます。

4.情報処理段階では、集めた情報の分析結果を総合して、問題についての仮説を立てます。

5.結果報告段階では、仮説を必要に応じてクライエントや関係者に伝えます。

この記事は、次の文献を参考に記事編集しています。

参考文献
・臨床心理学を学ぶシリーズ(東京大学出版会)
・よくわかる臨床心理学(ミネルヴァ書房)
・テキスト臨床心理学(誠信書房)
・臨床心理アセスメント入門(金剛出版)
・徹底図解 臨床心理学(新星出版社)

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