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ボーダーライン障害にしてはいけないことは?嘘、しがみつきの対応方法

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人とのコミュニケーションにおいて、まわりの人はどのような点に注意をして関われば良いのでしょうか。

今回は、境界性人格障害とのコミュニケーションをテーマに、してはいけないこと、嘘やしがみつきへの対応方法をまとめていきたいと思います。

同情しないことが大切|ボーダーライン症候群とのコミュニケーション

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人とコミュニケーションをとる際の注意点として、下手な同情は禁物です。

「助けて」「困っている」とボーダーライン症候群の人が言ってきたので、できる限りの事をしてあげようと思っても、その気持ちが伝わることはない、と思ってください。

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、厄介なことに、親しくなればなるほど、親身になればなるほど依存度合いが強くなり、「あなたに見捨てられたら生きていけない」と必死にしがみついてきます。

そうした要求に応えようとしても、要求は大きくなる一方でそのうち必ず破綻してまうものです。

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人とのコミュニケーションにおいては、「下手な同情はNG」ということを忘れないように注意しましょう。

冷静に落ち着いた対応方法がベスト

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、泣いたり、大声をだしたり、騒いだり、という激しい感情行動が特徴的です。

接し方として心がけておきたい点は「冷静に、落ち着いて」対応することです。

情緒不安定なボーダーライン症候群の人が、泣いたり騒いだりしても、こちらは振り回されることなく、態度を変えずに冷静に対応することが大切です。

一緒に泣いたり騒いだりしてしまっては、ボーダーライン症候群の人のペースに飲み込まれてしまいます。

「冷静に、落ち着いて」対応することを心がけましょう。

ボーダーライン症候群の人にしてはいけないこと

次の5つの対応は、ボーダーライン症候群の人とのコミュニケーションにおいて「してはいけないこと」になります。

①見守る・耐える
②打ち明け話を一気に聞く
③病気だと見下す
④批判的に説得する
⑤遠慮する

①見守る・耐える

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)とのコミュニケーションにおいて、「見守る・耐える」という接し方は、放置することと同じ意味になってしまいます。結果として、要求がエスカレートして大混乱状態になりかねません。

②打ち明け話を一気に聞く

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)とのコミュニケーションでは、一定の距離感を保つことも大切です。最初からつっこんだ話を聞くと、「自分を助けてくれる人」と思い込ませることになり、巻き込まれたり、攻撃対象になってしまうリスクがあります。

③病気だと見下す

「病気だから仕方がない」「病人だし」など、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人を見下すのはやめましょう。彼らは、人の心の動きに敏感なため、本人に伝わり、激しい反発にあってしまいます。

④批判的に説得する

「そうじゃない、間違っている、本当は、、、」と、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人を批判的に説得することは控えましょう。本人が「見捨てられそうだ」と感じてしまい、関係が悪化する悪循環を生んでしまうおそれがあります。

⑤遠慮する

心の問題だから、遠慮して何も言わないでいると、最終的には会社として何らかの対応(異動やリストラ)をしなくてはいけない状況が訪れます。本人にとっては突然の決定で大騒動になりかねません。

しがみつきへの接し方は?

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の場合、他人いしがみつく傾向が強くみられます。

ですが、何もかも要求を受け入れいては、まわりの人がつぶれてしまいます。できること・できないこと、を明確にして、無理な要求の場合にはハッキリと「できない」と伝えましょう。また「見捨てるわけではない」ことも同時に伝えるようにするとよいでしょう。

例えば、仕事中の電話やメールなど、時間や回数について、最初からハッキリと決めておくことはトラブル防止につながります。

【○:できること】
・休憩時間に話を聞く
・自傷行為の医療的な処置や親心配

【×:できないこと】
・深夜○○時以降の電話
・仕事中のメールの返信
・会社の外で個人的に会う など

嘘をつくボーダーライン症候群との接し方

境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人は、嘘をつく傾向も顕著にみられます。

職場などまわりの人はふりまわされないように、巻き込まれないように、周囲の人でボーダーライン症候群の人への対応方針を統一しておくとよいでしょう。

とはいえ、職場での人間関係はそれぞれのその人の事情もあり、統一しきれないところもあります。付き合いの深さや被害の程度なども様々です。

見解を統一するのではなく、対応方針を統一することが大切です。

違反行為への対応方法は?

遅刻や欠勤など、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人が何かしらの違反行為をいた際、本人から理由を聞き、事故などの事実確認おいた上で注意するようにしましょう。

会社の就業規則を見せるなど、客観的で確固たるものがあったほうが、境界性人格障害(ボーダーライン症候群)の人もけ入れやすくなります。

◆この記事は、パーソナリティ障害臨床の第一人者である岡田尊司先生(岡田クリニック院長)執筆・監修の「ササっと分かる境界性パーソナリティ障害(講談社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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