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【ADHDと薬】飲む?飲まない?薬とのつきあい方について

ADHDの場合、薬を飲むのか、それとも飲まないか、で悩むケースも少なくないようです。

発達障害であるADHDは、いわゆる病気とは違い、治療で完治することを目指すものではないため、薬はいらないのでは?と思う人も実際にはいます。

そこで今回は、ADHDと薬をテーマに書いてみたいと思います。

ADHDの代表薬「コンサータ」の効果

ADHDの子どもが10歳以上に成長してくると、薬を飲まないときの状態と飲んだ時の自分の違いがはっきりと認識でき、薬の効果を実感することが可能であるといわれています。

日本国内でのADHDの治療薬で最も効果が高いとされているのが「コンサータ(メチルフェニデート塩酸塩)」です。

実際にコンサータを飲んだことがあるADHDの人の感想では「薬を飲んではじめて理想の自分を知ることができた」という声もあるくらいです。

ADHDの治療薬であるコンサータを飲んで効果があらわれはじめると、自分ではコントロールできなかった落ちる気のなさ、注意散漫、感情の起伏などの症状を自分でコントロールできるようになるといわれています。

ADHD治療薬コンサータを飲んで対処法を学べることもある

ADHDの人が、薬を飲む前にはわからなかった、自分のコントロールの仕方が、薬の効果があらわれている間に「こうすればいいんだ」と上手な対処法を見つけることもできます。

コンサータを飲んで薬が効いている間に、自分の感情や行動の制御方法、コントロール方法を学び、その学びをトレーニングに活用することで、スムーズに社会に適応していくことが可能になります。

薬の効き目があらわれている間、どうしたら集中力が持続できるか、人の話をきちんと聞き続けるには、忘れないようにするためには、など様々な工夫が必要なことをADHD本人が実感できるそうです。

ADHD治療薬が必要なくなるケースも

ADHDの薬物治療で興味深いのは、薬の効果でADHDの症状を緩和させることができるだけでなく、ADHD本人が自分を客観的にとらえることができ、問題行動や感情のコントロール方法を学べる点です。

しばらくの期間、きちんと服薬を続けて薬の効果を利用しながら自己コントロールを続けているうちに、コンサータを飲まなくても上手く適応できるようになるADHDの人もいます。

薬の効果で身につけたADHDの対処法を、薬を飲まなくてもその対処法を生かすことができるようになるのです。

ADHDの治療薬を一生飲み続けなければいけないのでは、と悩んだり不安になる人も多いようですが、ADHD本人が対処法を身につけることができれば、薬を飲む必要がなくなっていきます。

薬の飲み忘れに注意【ADHDの服薬管理】

ADHDの薬物治療では、薬の飲み忘れや飲み間違いに注意しましょう。

ADHDの代表的な症状として、忘れっぽい特性があるため、薬を飲み忘れたり、飲んだことを忘れて2回続けて飲んでしまう可能性もあります。

医師からコンサータなど処方薬が出されている場合には、必ず医師の指示を守って薬を飲むようにしましょう。

自己判断で勝手に薬の量を増やしたり、飲む回数を変えてはいけません。

◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。

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