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目次
ADHDは責任感がない?いい加減、自己中心的な特徴も?
大人のADHDにおいて、会社や職場など周りの人が困るケースが目立つようになってきています。
その中のひとつに「ADHDは責任感がない」「自分勝手でいい加減な人だ」ということがあります。
独創的で豊富なアイデアを持つADHD
ADHDがある人は、アイデアが豊富で独創性あふれる企画をすることが得意な傾向があります。
これはADHDの長所のひとつとも言え、会議で良い案が思い浮かばないとき、ADHDがある社員がいると多彩で豊富なアイデアが湧いてくることも期待できるほどです。
こういった才能はADHDの強みでもあり、社会で生かされるべきものといえます。
ADHDは責任感がない、いい加減な人なの?
とはいえ、アイデアを出すだけでは実際の形にはなりません。
仕事でいえば、思いついたアイデアを企画書にまとめ、車内や取引先にプレゼンをしたり、企画の実現に向けて段取りやプランを立てる必要があります。
しかし、ADHDの人は、企画書を作成したり、プランを立てたりすることが苦手です。
ADHDの人は、企画書を練ったり、上司や取引先を説得したり、という実務的な作業を面倒に感じてしまい、アイデアを思いつくだけ思いつき、あとは人まかせにしてしまったり、面倒な手続きが必要だとわかると途中で投げ出してしまうことも少なくありません。
そのため、会社や職場など周りの人にとって、ADHDの人は「責任感がない」「いい加減で自分勝手」と感じられてしまいがちです。
ADHDは待てない?思いついたらすぐ行動してしまう
また、ADHDの人は「思いついたらすぐに行動してしまう」傾向があります。
いいアイデアを思いついたらすぐにそれを行動してたくなり、準備したり、機をうかがったりすることが苦手なのです。
ですが、会社や職場でおこなうプロジェクトは、社内で会議を重ね、コストや時間を計算してから実行に移すものです。
そうした、ごく一般的な流れに時間をかけているうちに、ADHDの人はアイデアそのものに新鮮さを感じなくなって飽きてしまったり、関心や興味が薄れてしまうことも少なくありません。
ADHDの人は次の新しい企画やアイデアに夢中になっていて、古い企画には見向きもせず、職場の同僚や仲間に後始末を押し付けてしまい、まわりの人に反感を抱かれてしまうこともあります。
自分勝手で自己中心的なADHD?
またADHDの人は、良い考えを思いつくと上司に相談もせず、自己判断で勝手に話を進めてしまうこともあります。
ADHDの社員が独断で取引先と商談を進めてしまい、上司には事後報告をする、という行動をすることもあり、後になって問題を起こしてしまうことがあります。
良い言い方をすれば「実行力がある」「決断力がある」となりますが、一般的には「自己中心的」「自分勝手」という印象になりやすいのです。
特に、周りの人との調和を重要視する日本文化の中では、 ADHDの特性は目立ちやすく、疎まれやすい傾向があります。
豊富なアイデアで独創的、実行力がある、ということ自体は評価されるべき点ですが、職場ではトラブルや問題を起こしがちなため、ADHDの才能がうまく生かせないケースも少なくありません。
◆この記事は、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修の「図解よくわかる大人のADHD(ナツメ社)」の内容に基づいて、当サイト運営事務局の心理カウンセラーが編集を行っています。
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